15 Rain's Hand (Day 1214)



Lucanから頼まれた荷物を抱えてAld'ruhnに着いたのは、もう日付が変わった後だったが、Rat in the Potはそれほどおじょーひんではない飲み屋兼宿屋みたいな店なのでまだ大勢の客でにぎわっており、Yak gro-Skandarもすぐに見つけることができた。 ここにYakがいるってことは、やっぱしLucanとはどっかですれ違いになっちゃってたのか。


「Orcのオッサン、預かり物があるよ〜



と言いかけて俺様はその言葉を飲み込んでしまった。 またZenitharに誓いを立てたって事は、他の商人さんたちに再度シカトされ状態になってしまったのだろうか? ちょぴっと気になるぞ・・・。 





一旦Rat in the Potを出た俺様は広場に向かうと、終日営業の鍛冶屋に声をかけた。 



あのー、俺様ってばZenitharに誓い立て中なんですけど、お取り引きしてくれます?

Barter



あれ?



当然来ると思っていた「Zenitharに誓いを立てて達成してない奴は・・・」を言われないのだ。 ありょりょーん? このヒトだけZenitharの信者じゃないとかなのかな?

んじゃー確実な所を探して、とメイジギルドに入る俺様。 テキトーな呪文のスクロールを購入しようとして・・・・購入できちゃいました。  


あっれー???



ってことは今回は関係ないのか・・・。 ふ〜〜ん。  ま、いっか。 


あ、そーだ。 せっかくメイジギルドに来たんだし、ワザワザまた外に出て砂まみれになることはないよな。 このままテレポートサービスでBalmoraに帰っちゃおうっと。



シュピーン














あ、ヤベ。



Lucanからの預かり物をまだ持っているのに気づいたのは、Balmoraの下宿に帰って荷物をほどいたときだった。 あちゃー、持って来ちゃったヨ。 道理で荷物が何か重いと思ったんだよな〜。 ま、次にAld'ruhnに行ったときに渡せばいいっしょ。 俺様には何の不都合も無いんだしなー。 そのうちそのうち。





数日経過




あれ? 何で俺様こんな安物の武器を荷物に入れてんの? 売ったって二束三文なのになんで持って来ちゃったんだろ? 



ガチャンガラガラ(捨)




お、軽くなった軽くなった。 さ、行こか。





さらに数日経過




今日は快晴。 Ald'ruhn→KhuulコースででSheogorad方面へでも行こうかな〜、とか思いながらBalmoraからの蚤バスを降りた俺様の目の前で、短刀がと振られた。



ぬぉあっ! 危ねっ!! っと間一髪後ろに飛びすざってからくも避けた俺様。 ドコの誰だか知らないが、こんな足場の悪いとこで何しやがんで〜っ!!!



You'd try to steal my weapons, n'wah? Nobody cheats Lucan! Die!
この野郎! 預けた武器をガメやがったな? このLucan様を騙そうとはいい根性じゃねーか! くたばりやがれ!!



・・・・・・・・・誰?



と怪訝に思ったが、さすがの俺様も一瞬後にはコイツとのいきさつを思い出していた。 あー、アレか! ゴメンゴメン忘れてたよ。 別にガメるつもりなんかなくって忘れてただけだからホラ今からでもスグに


ってどっかで捨てて来てるし



イヤホラ、探しに行けばあんなガラクタ、多分まだ捨てた場所に落ちてるだろうから・・・っていうかナイフしまってくんない? ここ狭いしそんなモン振り回されたら危ないし・・・



などと言う言い訳が通じるような甘い状況ではなかったようで、Lucanは鬼の形相でナイフブンブン俺様に向かってきてしまったのである。


やめれーーーーーーーーーーっ。



Lucanの横をヒラリとすり抜けて蚤バス乗り場から一目散に駆け下りる俺様。 あんな安物の武器のために切られてたまるかいッ!











しかしLucanも怒りが天まで届きまくっているようで、俺様に負けず劣らず軽い身のこなしで即座に後を追ってきた。 ぬおーーーーーーーーーーー。 確かに俺様が全面的に悪いんだけどーーーーーーーー、だからって切られるのもヤダよーーーーーーっ。




たかが人間、俺様の足になんかついてこれまいと思ったのが甘かった。 見る見る追いついてきたLucanのナイフが耳元でヒュンヒュンと風を切る。






そっ、そこのオバチャンっ! 衛兵さん呼んで! 衛兵さんを!!



え、衛兵さんっ、見てるだけじゃなくて助けてっ!!




しかし、俺様に100%近い非があることをLucanがあらかじめ根回しでもしていたんだろうか。 オバチャンは知らん顔だし、それどころかわざわざ目の前を通ったっていうのに衛兵さんたちにもオールでシカトぶっこかれてしまったのである。 たまには助けてくれヨーーー!! 法治都市じゃなかったのかよ。 普段はハンカチ一枚パクっただけで真剣で刺してくるくせにーーーーーーっ!!




しまった、Skarの前まで来ちゃった。 広場はここで行き止まりだ・・・。  





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