1 Heartfire (Day 1352) 

 



やいやいやいっ! こいつぁいったいどういうことなんでいっ!!


と、王様発俺様行きの暗殺指令書を片手に偽江戸っ子モードでPalaceに乗り込んだまではよかったが、王様はしれっとしたもんだった。 どうやらこの前の会話でもう「謝り済み」として心の処理完了トレイに入れてしまったらしい。  

この暗殺指令書が出たのは、時期的に王様がMournholdから離れている間だったろうから、実際に指令をDark Brotherhoodに取り次いだのは誰だろう。 ってやっぱ腹心の部下だろうなぁ。

やいやいやいっ! Tieniusっ!! おまいかぁ!?!




You wish to know who sent the assassins to kill you in your sleep? A reasonable desire. I won't deny my knowledge of it, but I believe it is more important now to speak about an official matter.

君に暗殺集団を送り込んだ人物を知りたいというのかね? うむ、もっともな事だろうな。 私もその件に関しては関係を否定しない。 しかし、今はもっと大切な事について話し合おうじゃないか。








まるでナカタに勝負を挑んだ小学生のようにスルリとかわされてしまった。 コラ〜っ!!

俺様は手に握りしめた暗殺指令書をこれ以上無いってくらいTieniusの顔面寸前に広げて鼻先のアブラがくっつくまでグリグリと押しつけてやった。 証拠があんだよ! ホラホラ!!



I won't pretend I don't know about this. Of course, I'll deny it publicly. But don't take it personally. You appeared to present a threat to King Helseth. Perhaps mistakes were made. But you can prove they were mistakes, if you can prove your loyalty to King Helseth. So. Are you interested in helping me with my problem?

この事についての関与を否定したりはしないよ。 もちろん公式に認めるわけにはいかないがね。 しかしどうかこれを個人的にとらないでほしい。 当初君の存在は非常に危険視されていたのだよ。 知っての通り情報に間違いがあったのでね。 その件が本当に間違いであったと知らしめるためにも、Helseth王の為に一肌脱いでくれる気はないかね? 君の力が必要なのだよ。



え? 王様ってば俺様の力が必要??



There are rumors among the people about King Llethan's death. Rumors that Athyn Llethan did not die a natural death. There's no truth to them, of course. Speak to the people about King Llethan's death. You are not known to them as my representative, and they may be more candid with you. Let me know if you find the source of these rumors.

前王の死を巡って庶民の間に風説を流布している輩がいる。 前王Athyn Llethanの死が仕組まれたものだというものだ。 もちろん根も葉もないまったくの嘘なのだが。 市民に話を聞き、この噂を流している者を突き止めてくれたまえ。 君が王の為に働いていると知る者は少ない。 我らが調査するよりも、市民の情報を得やすいはずだ。



その前王様の死についての噂って、俺様も聞いたことあるぞ。 本当にフツーに死んだのか?



That's a silly question. I don't like silly questions.
疑うことさえ愚かというものだよ。 で、やってくれるのかね?



I'll take care of it.
おまかせくださりませ。

I'm not interested.
シッタコッチャネーヨ。



前王の死を巡るミステリーと反現王権勢力か〜。 おもしろそぉーーーーじゃん?! よし、この話乗ったあ! さっそくお出かけして情報ゲッチューしてきまっせ。



Good. Report to me when you've learned the source of the rumors about King Llethan's death.
よし、まかせたぞ。 前王の死についての不届きな噂の元を突き止めたらすぐにでも報告してくれたまえ。








あれ?


Palaceから元気よく走り出た後に、何かもうちょっと大切な用事があったのを忘れているような気がしたが、何だったっけ。

まぁいいや。 頭があんまり良くないのはKhajitの美徳だ。 ややこしいことは人間かDark Elfに任せておけばいいのだ。




さて、Mournholdの噂好きそうな奥様たちを中心に聞き込み調査を行ったところ、分かったのは以下の通り。

1) 前王様はそこそこ年くってた。
2) でもDunmerは長生きするのがフツーなので、まだまだ死ぬ年じゃなかった。
3) 前王様に子供は男も女もいなかった。
4) 今の王様のお母さん(PalaceにいるBarenziahばーちゃん)が前王の姪にあたるので
   当時のHelseth王子(今の王様)が王位継承権を主張してそれが認められた。
5) Dunmer族は帝国に派遣されただけの王なんかみとめたくない心意気がある。
6) ↑これはおそらく前王に対しての評。

なるほどなるほど。 あのばーちゃんがちょっとおっとりしてるはずだ。 前王の姪ってことは前王に子供や孫さえいればせいぜい「王様の従兄弟」どまりだったはずで、現王に至っては王族の端っこから転がり落ちてたかもしんないくらいなのだ。 そこにいきなり王座が回ってきたのなら、そりゃぁ世間は黙っていなかろう。 DunmerはKhajiit族どころか人間族よりもさらに寿命がバカ長いから、前王だってまだまだ子供が作れただろうに。

しかし、どれもこれも噂の域を出ないなぁ。 こんな井戸端会議ネタがそんなにいつまでも語り継がれるなんて普通は無いはずだ。 現王がよっぽど酷いならともかく、前王に対する追慕の念だけでは説明がつかない。 しかし政治的な意図が隠れているなら、もうちょっとこう、話を持続させる要因があってもよさそうなのだが・・・。

政治の話なら野郎にも聞いてみるかな。




幸い、俺様には最近仲良くなったDunmerのオッチャンがいた。 お見合いのお手伝いをして支度金を工面したという些細な出来事なのだが、その後の結果が良好らしく、Temple近くですれ違うといつもニコニコと挨拶してくれるのだ。 

そのDunmerの男Goval Ralenに前王の死についての噂を振ると、すぐに教えてくれた。






He was old. But not that old. Maybe he just died, like they said. But maybe someone helped him along. There's a broadside sheet called 'The Common Tongue'. In there it says Helseth poisoned hundreds of people when he was in the West, so why not here?

前王は若くはなかったが、まだ死ぬような年齢ではなかったよ。 まぁ王宮が発表した通りに死んだことは死んだのだろうさ。 ただその裏に何かあったっていう話だよ。 「The Common Tongue(共通語)」という瓦版があってね。 それが現王Helsethが西部にまだいるころ、多くの人に毒を飼って葬ったと報じているのだよ。 西部でそうしていたなら、他のところでも同じ事をしても不思議は無いと思わないかい?



なるほろ。  そういえばその読売は俺様もこの街のあちこちで道に落ちてたりするのを見たことがある。 FBIが宇宙人を捕まえたとか河童がいたとかエルビスが生きていたとかそういう記事を載せる類のもんだと思って読んだこともなかったが、マジメに探して読んでみよう。






街のあちこちにばらまかれているらしいCommon Tongueは簡単に1枚入手することができた。 ちなみにこれ↑はWinged Guarのテラスだ。 酔っぱの誰かが酒場から持ち出して風にあたりながら酔い覚ましのウチワにでも使ったんだろう。 クンクン、ゲロ臭くないだろうな・・・。

広げてみると、確かにHelseth王が遙かなる西国、Wayrestの王子だったころに毒殺したと疑われる人のリストが載っている。 ご丁寧にVivecの格言まで冒頭に引用してある始末だ。

Wayrestで殺されたとされているのは3人。 うぉ、一番手はKhajiitじゃんか(怒)

そういえば俺様自身も被害者になりかけたのだ。 この瓦版に書かれてるとおり現王が邪魔になった相手を消していったとしても不思議に思いやしないが・・・。 前王様を手に掛けたってのはどうだろう? 王様の子供も全員不審な死を遂げているなら話はわかるが、黙っていてもいずれ転がり込んでくる王座を早めに手に入れるために危ない橋を渡るほどバカな人には見えなかったが。 

ま、このCommong Tongueを持って行けばTieniusの知りたがっていたことの答えにはなるだろう。



Thank you for bringing me this copy of 'The Common Tongue'. I believe this is indeed the source of the rumors. I see no source or evidence for its speculation -- just vague falsehoods. Thank you. Well done. I'll mention your loyal services and exceptional qualities to King Helseth. And I think we might find you further employment. For example, we lack sources of information in Almalexia's Temple. Could you help me find a Temple informant?

これが噂の元のCommon Tongueかね。 なるほど、このような物が出回っているとはな。 ふむ、書いてある内容はまったく嘘ばっかりのようだ。 しかし入手してきてくれてありがとう。 王への助力を感謝するよ。 さて、その王のためにもう一働きしてくれる気はないかね? ちょうどAlmalexiaのTempleから情報を流してくれる人物を捜している。 君がTempleの人間とコンタクトして、内通者になりうる者を見つけてくれないだろうか?



あれ? Almalexiaサイドの内通者って、やっぱTempleとPalaceって仲があんま良くないのかい?



King Helseth is a faithful member of both the Temple and the Imperial cult. Now -- will you help us find a Temple informant who can tell us whether the Temple is willing to accept King Helseth -- or whether the Temple plans to act against him?

Helseth王はTempleとImperial Cult両方の良き信奉者だよ。 しかしTemple側がHelseth王を受け入れるかどうかというのが問題なのだ。 そのために情報提供者を見つけてきてくれたまえ。






おそらくTieniusは俺様のことをまだ大して信用していないのだろう。 王がTempleの信奉者だと言ったときビミョーに目が泳いでいたのを俺様は見逃さなかった。 Common Tongueの裏にTempleがいるくらいに思っているんだろ? ん〜

Temple vs. Palace。 どっちの味方をする義理もないが、この国の裏が覗けるのはおもしろいかも。 寿命は短いが好奇心は全種族トップクラスのKhajiitだ(それが寿命が短い原因か?)。 もちろん協力しちゃうぞ、ってことでTempleをめざすことにした。 そういえば王様からも何か(忘)頼まれてたしな。




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