9 Last Seed (Day 1330)

 



昨晩の大騒動がウソのように静寂を取り戻した噴水広場に戻る。 ようやく昇り始めた太陽が無惨に破壊された石像を照らし出し、機械どもの襲撃が夢なんかではなかったことを告げている。



あーあ、頭とかボッコリとれちゃってるし、噴水の水も止まっている。 この街に住むみんなの憩いの場だったのに残念なことだ。

その壊れた石像に近づいてみると、向かい合った2体の石像のちょうど真ん中、足下のところが陥没して地下まで空間が続いているのがわかる。 元から中にあったものが顔を出したのか、Royal Guardの誰かが気を利かせてくれたのか、下まで楽に降りられるよう、梯子がかけてある。 穴から冷たくて湿った風が、吹き上がってくるから、この先に結構な広さの空間があるってことかな?

ともかく行ってみたらイヤでも分かるのだ。 俺様は肉球でしっかりと梯子の段をキャッチしながらストムストムと地下へ降りていった。









穴は中から開いたように見えたが、その後に内側に向かって陥没したらしい。 壊れた石像の一部がここに落ちてきていて、夜に来たらちょっと怖かったなぁ、ってなことになっている。 壊れる前の石像の顔なんかよく見てなかったが、こんなブキミちゃんだったとは知らなかったよオイ。



梯子から続く洞窟は予想していたよりも全っ然短くて、あっというまに終わってしまった。 そこから先はどう考えても人工だろ、という建築物の一部につながっていた。 ずいぶんと天井近くのあたりに出てしまったが、首を曲げて下を見てみると、柱やなんかが崩れて重なり、俺様が通ってきた穴に出入りできるような足場が出来ている。 ははーん。 やっぱここから来やがったんだな。











今回依頼されてたのは侵入ルートだけだから、これだけ確認できればいいかな? これからどーするか、それは社会人の常識として報告・連絡・相談の第一ステップで報告しに行かなければならないのだが、持って生まれた好奇心がムズムズである。 下にうごめいている機械どもを見る限りフライングモデルはいない。 もうちょっと調査した方がいいよなー、と勝手な理屈をつけてLavitateで広間の中央に滑り出る。

黒ザリガニ達とDwemerの遺跡でおなじみの型のロボットが・・・モメてるのか? 何だかよくわからないが、仲良しさんな雰囲気じゃない。 みるみるウチにDwemerロボットの方が勝ってしまったようだ。 ってか何が何だかよく分からないんだが。 残ったのはDwemerのロボット達。 Centurionは遺跡でよく見るのと微妙に型が違うが、どっちが新しいモデルなんだろう? その型違いCenturion達は空中に浮かぶ俺様を見つけてミュイーンミュイーンギュイーッションギュイーッションと騒々しく集まってくる。 警備機能もついているのか・・・まぁその金属のボディでここまで上がってこれるなら相手をしてやってもいいがな。 フフン。

ホギャッ!!!


いきなり結構威力のある魔法を撃ってきやがった。 しかも複数で。 降りて反撃しよっかなーとも思ったが、すでに広間中のロボットくんたちが俺様の真下に大集合している。 あそこに降りるのはイヤだなぁ・・・。

ってことで戦略的撤退をとった俺様は、ひとまずPalaceのTieniusに事の次第を報告するために引き返すことにした。





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