27 Mid Year (Day 1287)  

 



道草をしてしまったが、気を取り直して美しい植え込みとハイソな住宅が並ぶGodsreach区域を散策する。


さすが大陸。 辺境の地Vvardenfell島には無い施設がタウンマップに載っていたので早速訪れてみることにする。 美術館だよ。美術館! 何が飾ってあるんだろう? ごめんくださ〜い。








You cannot escape the righteous!
正義の裁きからは逃れられぬぞ!

You will pay with your blood!
その血で罪を償え!

You will suffer greatly.
己の行いの報いをうけよ!




ここにもいましたOrdinator警備会社!

しかも3人。俺様ピンチ〜〜!!!





・・・なーんちゃって。

Ordinatorさんたちったらイケナイなぁ。美術館では静かにしなくちゃいけないんだぞ〜。



期待していた展示品はものすっごくサミシイ限りで、2Fに俺様鑑定団的にはガラクタ同然の鎚が1つあるっきりだった。 もちろん品数を増やそうと試みてる最中とのことだが、資金難なのだそうだ。 それでも志は高くってことらしく、ここの収蔵品にふさわしいと思われる美術品についての本がおいてある。



開いて見てみると、俺様が入手して下宿のガラクタ箱に突っ込んでいる物の名前がちらほら載っている。 歴史的価値があるものだとは知らなかったな〜。 そのうちココに持ってきたほうが世のため人のためだろうから覚えておこう。












立派な鍛冶屋で武器のメンテをしてもらって出てきてみると、もうすっかり日が暮れていた。 そろそろ大人の時間だから、この街で唯一の酒場、Winged Guarで早めの夕食をとることにした。 この街での宿も決めなくてはいけないから、ご飯のおいしいお店の調査は最優先事項だ。 このあたりで下宿がみつかれば、鍛冶屋も近いから楽なんだけどなー。

Winged Guarから漂ってくるなかなかウマそうな煮込みのニオイに鼻をフコフコさせながら、俺様は細い小道を渡ってWinged Guarを目指した。









扉まであとちょい、ってとこで、地面に近いあたりから声がした。
ふと目をやると・・・ ぬーーーーーーーーー、またWoodelfだよ、オイ



人待ち顔に夜の街に立っているところをみると、どうやら問題をかかえているらしい。



Damn that villainous, clay-brained Nord! I hate him! I swear by the teeth of Molag Bal himself I'll have revenge on that corprus-licking ignoramus.

脳ミソ筋肉の極悪Nordめ! ああもうムカつく! Molag Balの歯に誓って、あの無知蒙昧な死体漁り野郎に復讐してやるとも!



ずいぶんと勇ましいな、チビッコくん。

で、俺様の上着つかむのやめてくんない? 用があるなら早く言ってほしいんだけど・・・。



Holmar! Inside the bar here. I came in for a drink, minding my own damned business, when that guar-loving drunkard started raving and making fun of me. He grabbed me by the shirt, slid me across the bar, and then kicked me out the door. He'll be singing all of Saryoni's Sermons at once when I've had my revenge.

Holmarの奴です! この酒場で飲んでます。 私もここに飲みにきたんですが、バカな酔っぱらいがボクをからかいやがって、ついにはシャツを掴んで酒場から引きずりだしてここに蹴り出しやがったんです。 きっと仕返しをしてやります。 その時Holmarに長ったらしいSaryoni's Sermonsを上から下まで詠わせてやりますとも!








・・・・・・・・・・・そうか。 がんばれよ。ポン(肩叩)



俺様はこれ以上Woodelfになんかかかわりになりたくないのだ。 てっきり腕っ節の強そうなお人好しを捕まえた気でしゃべりかけてきたそいつ、High-Pocketsを置き去りにしてとっとと酒場の入り口をくぐることにした。 後ろでHigh-Pocketsが何かののしってきているが、耳をバスッと伏せてしまえば何も聞こえないもんね。

さぁ、お食事タイムだ。 都会のお酒もちょっとダケ飲んじゃおうかな。









煮込みや焼き物のいいニオイをたどっていくと、地下の酒場に行き着いた。 なかなか繁盛しているようだが、この宿の寝室って酒場の横にあるのな・・・。 足腰立たなくなった酔客が転げ込むにはいいかもしれないけど、長期滞在にはちょっとキツいか。




Mournhold地方の味付けもなかなかだったなー、とくちくなった腹をさすりながら、別の寝室の空きがないか宿の女主人Hessionに尋ねてみる。 あいにくだが、やっぱり地下の部屋だけみたいだ。

残念だな〜、まぁ他をあたるか、と出て行きかけた俺様の腰の大刀を見て、Hessionが相談事を持ちかけてきた。 ちょっとした力仕事になるかもしれないお手伝いをしてほしいというのだ。



Yes, well, you see my usual bouncer, Grub, didn't show today. Probably got lost in the Pavilion again, the Orcish ninny. Anyway, would you be willing to stand in for him? All you would have to do is make one sweep through the bar crowd. If memory serves, we don't get too many people coming and going this time of day. What do you say? Are you up for it?

手伝ってくれますか?まぁありがたい。 ウチで雇ってる用心棒が今日はお休みのようなのです。 多分またPavilionで迷っているんでしょう。 ホントにバカなOrcだこと。 それはそうと、その休んでいる用心棒のかわりをしてほしいのです。 酒場をちょっと見て、トラブルを起こしそうなほどお酒がまわっているお客様がいたら、お引き取りいただきたいのです。もう遅いのでそんなにお客様は残っていないと思うのですけど、どうですか?やってみますか?



そんなのだったらお安い御用だ。 俺様は酒場に引き返し、順々にお客さんたちに話しかけて様子を見てきた。 一人階段あたりでくだをまいていたWoodelfのDenegorはおもいっきり絡み酒の悪酔いモードだったが、幸いなことにコイツとはさっき一緒に飲んでちょっと仲良しになっていたのだ。 まーアンタが言うならやめとくかねー、と今日はもう飲まないと約束してくれた。


酒場が行儀良く飲んでいるお客さんだけになったところでHassionのいる上階に引き返して任務完了をつげる。 用心棒の無断欠勤でピリピリしていた彼女も一安心してくれたようで、イインデスカ?ってほどのお給金を渡してくれた。 このお金で飲み直し〜イェ〜ッ!にすると今度は俺様が困ったちゃんな客と化してしまう危険ビッグなので、無難に宿代にまわすことにする。 酒場もすっかり静かになったから、今日はここの宿に1泊することにしよう。











朝、もう一度Winged Guarで食事をした後、Great Bazaarの朝市でものぞいてみることにした。
ふと見ると、妙におろおろと動き回っているバーバリアンがいる。 あ、服は着ているぞ、念のため。

ただならない雰囲気に思わず声をかけてしまうと、友達が3日も行方不明だということなのだ。 いい大人なら1日や2日は帰ってこないかもしれないが、3日とはちょっと危険な長さだな。



Dilborn big and mighty wizard. Dilborn read books to Thrud... all the words, big words, two, maybe three times. Now Dilborn gone, no one read books to Thrud. Thrud sad. Thrud miss friend Dilborn. You help Thrud find Dilborn?

Dilborn。 偉大で強力な魔術師。 DilbornはいつもThrudに本読んでくれた。 お話いっぱい。 本もいっぱい。 何回も。 でもDilbornいなくなった。誰もThurdに本読んでくれない。 Thrud悲しい。 Thrud、友達のDilbornいなくなって寂しい。 Dilborn見つけてきてほしい。



うん、いいぞ。 何か事件に巻き込まれてないといいんだけど。



Thrudに詳しいことを聞くと、その行方不明になってるDilbornは下水に頻繁に行っていたらしい。 ただ、いつもはすぐに出てくるのに今回は3日帰ってこないということだ。

この都市の下水はヤバいぞ。 もしPalaceのと同じような状況にあるなら、Goblinやらなんやらの魔物がウロウロしているはずだ。 崩れている場所も各所にあるから足でも挟まってたりしたらコトだ。 魔術師って言っても転送魔法が使えるとは限らないし。

人一人の命がかかってるかもしれないのだ。 俺様は、さっそくGodsreachの北西の端に開いている下水道の入り口の蓋をこじ開けて中に入った。









ありょ?


広大な下水道の奥深く〜、じゃなくてわりとすぐに、武装集団に囲まれて魔法封じらしき手枷をはめられた男が立っているのが見えた。
近づいてみるとやっぱりその囚われの男がDilbornだった。 武装集団の方も地元のゴロツキというか、俺様が近づいていっても酒場の女の子の話とかしているようなノンキな雰囲気で、話し合いの余地がありそうだ。

リーダーのNerusに話をしてみると、単なる営利目的の誘拐らしい。 ただの誘拐団にしては装備が妙に豪華かな、という違和感はあったが、とにかく金さえ払えば文句は無いようなので、さっさとNerus言い値を数えて渡す。 大陸でも健在なりマネーパワー。

金を受け取ったNerusはDilbornの手枷をすぐにはずしてくれたので、俺達はそろって地上に帰った。



大喜びでDilbornの生還を迎えたThrudは、俺様に一番のお気に入りだという本をくれた。 大切にしている本をもらっちゃっていいのかと思ったが、断るのはかえって失礼かもな。 俺様はその何回も読んだ跡のある、だけど大切に扱われていたのがはっきりわかるその本をありがたく受け取ることにした。

パラパラとめくると、なかなか役に立つことが書いてある。 盗賊関係の書物だから、俺様みたいにほんのり後ろ暗い所業をしがちなタイプにぴったりの本だ。 書かれているテクニックとか、今度使ってみよう。






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