6 Rain's Hand (Day 537) 

 



ま、とりあえずDagoth Garesを倒した報告をしなくちゃな、とBalmoraに帰ってきた俺様を迎えたのは人々の絶叫だった。  俺様を指さし逃げまどう人の言葉が耳に入る。


「Corprusの病だ!!」










そんなまさかえっ?俺様のコト??と剣の刀身に顔を映してみると、

ネコゾンビ
(別名:俺様)


ギャーーーーーーーーーーーーー! やられた!Dagoth Garesに!!

いやいやまてまて落ち着け、こんな病気、田舎のGnisisならともかくここはBalmora、メイジギルドに行けばきっとちゃんと薬が・・・。




しかし、灰緑色に溶け崩れた顔のKhajiitが入ってきたのを見てメイジギルドメンバーさえも蜘蛛の子をちらすように逃げまどう。



Hey! Get away from me! You've got corprus disease!
You can't get cured of corprus! Get aWAY!

イヤ!あっちへ行って! Corprusに罹っているじゃないの! 
知らないの? それ治らないのよ! あっちへ行ってってば!!







ゴーーーーーーーーーーーーン
(空が落ちてきた音)


Ajiraちゃん・・・君まで・・・・・・・・・・・・・・(滝涙)。



思わずこぼれる涙をこらえてギルドハウスの外へ走り出る。 そのまま街の外を目指そうと思ったのだが、泣き顔を誰かに見られる心配は全然無かった。

生き腐れの病人が通りに姿を現したのだ。  たちまち人々は建物に逃げ込み、音も高く扉を閉める。






Balmoraの広い大通りにはもう誰もいなかった。










俺様、このまま腐って死んじゃうのだろうか?

Pulliaから聞いた、偵察隊の生き残り兵の、恐ろしい死に様が甦る。
下水に沈んだDanarのうつろな目が甦る。




このまま誰のこともわからなくなって、誰からもわかられなくなって。

この広い世界のたくさんの人の中で。 ひとりぼっちで。 














そんなのはイヤだよぉおおおおおおおお!!!







半泣きのままCaiusオヤジのところを目指す。 

このまま腐って死ぬのなんかまっぴらゴメンだ。 体が崩れて、何もわからなくなって、そんなのは嫌だ。




元々Dagoth Garesの情報を持ってきたのも、そこに俺様を送り込んだのもCaiusのオヤジだ。
きっと何か情報を。 治療方法じゃなくてもいい、何か情報を持っているはずだ。



これ以上ないくらいすがる思いで、扉を叩いた。





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