10 Sun's height (Day 298)

 


Pelagiadから戻ってきた俺様を待ち受けていたのは、心楽しくなるような次の任務だった(泣)。



I believe Tashpi Ashibael in Maar Gan has been practicing Necromancy.

Maar Ganに住むTashpi Ashibaelという者がネクロマンシーを行っていると聞きます。

Find Tashpi Ashibael in Maar Gan and kill her. The Mages Guild cannot tolerate necromancers.

Maar Ganに行ってTashpi Ashibaelを始末しなさい。 メイジギルドはネクロマンサーを野放しにしておくわけにはいかないのです。



この建物の下の階に、骸骨を持ってこいとかいうヒトがいるのは俺様の気のせいでしょうか?

しかし、ネクロマンサーとはおだやかでない話だ。 魂がこの世から去った後の体に邪法を施し、好き勝手に使役する。 本当だとしたら俺様としても許せるものではない。 

本当だとしたらだけど。



さて、任務を引き受けたのはいいが、Maar GanというのはVvardenfellの北西部に位置する辺境の町だ。 蚤バスは俺様の知る限りでは出ていないし、内陸なので当然船便も無い。

Ald'ruhnあたりで蚤バスの乗り換え便を探してもいいが、ここはいっちょ歩きで行こう。
あの辺りは行ったこと無いからちょうどいいや。


俺様はAld'ruhnまで蚤バスで行き、そこから遺跡Bal Israを通過してMaar Ganを目指すルートを選択した。









期待していたBal Israは期待に反して何っっにも無い場所で、もしや地下遺跡なのか、と入り口を探し回っても砂嵐が酷くて何も見つからず、歩き回っているウチに結局Maar Ganへ着いてしまった。 ナンテコッタイ。

さて、問題はそのネクロマンサー(仮)だ。
本当の邪法使いでなければ、刃を向けるいわれはない。
しかし、コトがコトだけに、問いつめても素直に応えてもらえる話題でもない。
もし本当にネクロマンサーで、それがバレればMaar Ganにだっていられなくなるだろう。

ここの住人に聞いて、彼女についてのうわさ話を集めてみることにした。








Tashpi is our healer, not some necromancer. Everyone here in Maar Gan knows her and all the good she's done here.

Tashpiはこの町の大切な蘇生術師です。 ネクロマンサーだなんてとんでもない。Maar Ganに住む者なら誰でも彼女にお世話になったことがあるはずですよ。 それにとてもいい人なんですから。


She lives in the last house on the right before the shrine.

彼女の力が必要なの? ほら、あそこですよ、神殿に一番近い、向かって右の家です。



狭い町の中を聞いて回ったが、Tashpiの事を悪く言う者はいなかった。 この辺境の町で、住民にとても頼りにされているらしい。
俺様も彼女に治して欲しくてやってきたのだと思い、家まで連れて行ってくれようとする者までいたくらいだ。


大体の心を決めた俺様は、Tashpiの家の扉を叩いた。








Necromancy? I am NOT a necromancer. Who said I was a... a necromancer?

ネクロマンシー? 冗談じゃありませんよ。 いったい誰がそんなことを言っているんですか?



率直に「Tashpiさん、あんたネクロマンサー?」と聞いた俺様に、Tashpiは本当に驚いたようだった。 まぁそりゃそうだろうなぁ。 
Tashpiの家は町の他の家に負けず劣らず質素な作りで、家の中も本当に粗末なものばかりだった。 確かに術道具らしきものもないではないが、蘇生術師ならこれくらいのものは必要だろう。
見る限りでは呪文を書かれた骸骨だの、生き血を取るための白い鳥だの、遺灰をつめた赤い像だのはまったく見あたらない。  

んーとね、Tashpiさん、メイジギルドのRanisってのがそう主張してるんですけど、ホントのところどうなんです?



Oh, I see. I refused to join the Mages Guild. I chose to practice healing among my people, away from the politics of the Guild. Since I was a Velothi and not well born like Ranis... Well, it's not important now. Maybe I know a way out of this situation.

ああ、Ranisが言っているんですか。 それで分かりました。 私は以前、メイジギルドからの勧誘を断ったのです。 ギルドの内の勢力争いに時間をとられるよりも、ここに住む人たちの助けになりたかったからです。 それというのも私がVelothiに生まれつき、Ranisのように恵まれた・・・いえ、それは今は関係ないでしょう。 それでどうすればいいと思いますか?



VelothiってのはTemple(総本山Vivec)みたいな感じの、Great Housesの1つだったっけか? そこらへん複雑な事情がありそうだなぁ。
いや、俺様としては、むしろアナタがどうしたいのか知りたいんですが?


 
If Ranis has held a grudge this long, it would be best for me to leave for the mainland. There are plenty of towns that could use a healer. Tell Ranis Athrys that I am dead. I will leave Vvardenfell and Ranis need never know.

ギルドの勧誘を断ったのはずいぶん前のことです。 それをRanisが未だに根に持っているのだとしたら、私はVvardenfellから去った方が良いでしょう。 大陸にも私の力を必要とする町がたくさんあります。 Ranisには、私が死んだと伝えてください。 Vvardennfellを離れれば、彼女の耳に私の消息が届くことはないでしょう。



Tashpiがこの町を去れば、住人の皆は悲しむだろう。 だけどRanisににらまれている以上、Vvardenfellにとどまるのは危険だ。 それを身にしみて知っている俺様は、なるべく早く島を離れるよう、Tashpiに忠告した。

彼女が急いで荷造りを始めたのを確かめて、俺様はMaar Ganを後にした。 せいぜいゆっくりとBalmoraに帰るとしよう。 たとえRanisが不信をいだいたとしても、そのころはTashpiは大陸に着いているっていうくらいに。









ちょっとした出来事の後Balmoraに戻り、「最近ウソ報告ばっかりだなぁ」と思いつつTashpiの死を告げた俺様を、Ranisはこんな言葉でねぎらってくれた。



There is one less necromancer here in Vvardenfell thanks to you, Lenne.

Vvardenfell島から、1人でもネクロマンサーが減ったとは喜ばしいことです。 お手柄でしたね、Lenne。



Tashpiが本当にネクロマンサーだったかどうか、それはもう知る由もないことだが、結果的に紙一重でウソ報告にはならなかったようだ。 俺様的にも、このRanisの言葉で一件落着ってことにしておこう。




次のページへ

TOPへ戻る