27 Mid Year (Day 1621)



Raven Rockから船で東へ向かいFort到着。 そこから更に北東を目指す今回の俺様である。

以前、この辺りまで無駄足を踏んだ時に「お、なんかあるゾ」と心にメモっておいた場所に向かいたいのだ。 考えてみれば冬島で過ごすのももう3週間目。 地図がいつまでたっても暗いところだらけってのはなけなしのプライドが許さないってもんだ。

目に付いた高い岩に登り、目的地の方角を伺うと、目安としておいた北からの河と、その対岸が見通せた。 小雪がちらつき始めている空はどんよりと低く暗いが、Khajiit族が不自由するほどじゃない。 この対岸へ渡り、もちょっと北東を目指すのだ。














激しくなってきた粉雪の中、目指す場所にバッチシたどりついた俺様。 この意味ありげなアーチ石。 どう見ても人工建築物な扉。 フフフ、するぜするぜお宝の・・・冒険の匂いが!



てか、あり? なんか誰かいる・・・・・・・・・・・・・。

見づらいけど。


木の陰だけど。


なんかバーブ臭いんだけど。




服、着てるよな。 うん。




雪の中で、ご丁寧にも俺様が目指す扉のすぐそばに陣取っていやがるのは、やっぱりバーブだった。 うぬー、雪降ってるけど、一応服ちゃんと着込んでるぽいし、ほったらかしておいても凍死するわけじゃなさそうだし、ここはスルーしちゃってもいいトコロだよね?




スンマセンちょこっと脇を通りますけどただの二足歩行する獣ですからどーかお気になさらずに・・・




You there! Can you help a warrior in trouble?
そこのオマエ! この戦士にちょっと手を貸してくれる気はないか!?




あぁやっぱり・・・・・。 ソイツはうまいことシカトで通り過ぎようとする俺様をすばやく見つけ、無駄にデカい声で呼ばわってきたのだ。











シブシブながらも足を止めてその自称戦士なバーブに向き合う。 自称「偉大なる戦士」とか「勇敢なる戦士」とかのご大層な修飾がついていないだけでもバーブにしちゃ上等と言ってやらねばならんのだろうか。 んで、とにかく話って何よ。 あ、もしかしてこの建造物の関係者? えっとねー、俺様、別に押し入ろうとか何か盗もうとかそういうんじゃないから。 と、ひとまずロックピックツールがポッケから覗いてないことを確認しながら友好的に出てみる。 まー、文句があるならこのツールを目と目の間に刺してやってもいいんだけど、とりあえずは会話だ。






Hail, Lenne. I'm not sure what your business is out here in the wild, but I'm glad you're not one of my Skaal brothers. They'd surely wonder why I'm not inside the barrow, killing the Valbrandr draugr.

やぁ、そうか、Lenneというのか。 こんなところで何をしているのか知らないが、キミがSkaalの一員でなくてよかったよ。 Skaalの兄弟なら、なんで俺がまだ外をうろついているのかとか、さっさとValbrandr draugrを殺しにいってないのかとか、ソッコーで聞かれちまうからな。



お、何か馴染みの薄い言葉が出てきたぞ。 Skaalってのはあの北にある村だよな?そっから来たの?

ちゃんと話し始めても友好的、というかどうやら俺様の存在を「渡りに船」的に捉えているらしいこのバーブ、Ingmarは、俺様の袖をひっぱらんばかりにして話し始めた。 話はちゃんと聞くからその手を離せ〜、せっかく手に入れた一張羅の毛皮の袖が伸びるだろうがー。




They live in a village on the northern coast of Solstheim. They hold the island's bears and wolves in very high regard.
SkaalはこのSolstheimの北岸地帯に村を構えて住んでいる。 熊と狼を崇める一族だ。




あー、やっぱ前に行ってスゲーそっけなくされたあの村か。 んで、そのはるか北に住んでるはずのSkaalが何やってんのこんなところで。 Valbrandr draugrってのを殺しに行くってのはどゆこと? 言っちゃわるいが、アンタ殺しに慣れてなさそーーなんだけど・・・。



Aye, it's the draugr that resides here in Valbrandr Barrow. I'm supposed to kill it, you see. Single-handedly. Killing a draugr is a task every Skaal lad must complete before becoming a man. Only...I can't kill it. I've tried. It nearly slit my throat! But I can't return to my village until it's dead. Say...maybe you could help! You could go with me, serve as a distraction!

Valbrandr draugrというのはそこのValbrandr墓窟にいるdraugrのことだ。 俺はソレを殺さねばならんのだが・・・・それも1人きりでだ。 Skaalの若者は皆、draugrを倒すことで一人前と認められるようになる。 ただ・・・・一応俺だってやってみたさ。 だけどもうちょっとで喉をかっ切られるところだったよ! だけどdraugrを倒さなければ村に帰ることもできやしない。 その・・・だから、つまりだな、キミがちょっとくらい助けてくれても構わない!というわけだ。 同行を許すから、奴らをなぎ倒すがいい。



うはー、出たよバーブの超理論。 なんかもう慣れたかな。 てか、いわゆる成人の儀式なわけか。

一人前未満と自分で言っちゃったも同然のIngmarは、よく見ると寒さだか緊張だかでガチガチだ。 多種族の年齢は俺様にはよくわからないが、俺様たちより寿命が長い分、成長も遅いはずだから、こんなデカい図体してるけど実はまだまだ子供なんだろうか。 鼻先と頬が見事に真っ赤になっている。 うーん、意地を張るのもいいけど、このままにして行っちゃったら凍傷になるまでここで立ってそうだなぁ。 成人の儀式を手助けするのがいいかどうかちょっと判断しかねるが、難易度にもよるよなぁ。 つーか、そもそもdraugrって何さ。




Imagine an angry Nord.
draugrか。 まず醜いNordを思い浮かべてくれ。




よし。 すげーブサイクなの想像したぞ。




Now imagine a dead angry Nord
それが死体になってるのを思い浮かべてくれ。




うん。 すげーブサイクな死体が思いっきり腐乱してる感じかな。




with a taste for human flesh.
で、それが起きあがって、人間の血肉を求め彷徨い歩く。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




Get the picture?
大体わかったか?




とってもよくワカリマシタ(汗)





て言うか!いやいやいやいやいや、イカンだろう! 儀式だか何だかしらないけどそんなオッカネーのが待っている場所に未成年1人で行かせるってのは。

部族全体でやってるって話だからそこそこ適当な難易度なんだろうけど、ヒトには適正ってものがある。 それに今できなくても将来できるようになればいいだけの話じゃないか。 こんな自然が厳しい場所で「できるまで帰ってくるな」とは過酷すぎだ。 生還率が気になるってもんだ。 一度失敗してガチンゴチンになっているIngmarが二度目で成功するかどうかってのは、出会ったばかりの俺様から見てもちょっと危なさそうだし。

バーブ連中は部族とか誇りとかに敏感だから、「ちょっと行ったところに桟橋あるから船に乗ってヅラカっちゃえば?」てのも聞き入れてもらえなさそうだ。 要はそのdraugrてのを殺っちゃえばいいのか。 しゃーない、手伝ってやることにするか・・・。













とりあえず寒い中いつまでも立ち話も何だし、ってことで中に入ることにし・・・・・


っておわぁ危ねェ!



中に入ってすぐのところにいるなら事前にそう言えヨ! とは思ったが一瞬ビビってしまった手前ちょっとハズカシーのでそのままガコガコとdraugrに斬りつける。 Ingmarも一応立派な剣で横からちくちくつついているので形としては「手伝う」になっているらしい。 俺様がIngmarを、じゃなくてIngmarが俺様を、になってるが、それも予想の範囲。 細かいことは言いっこなしだ。


実は落ち着いて対処すれば大したことないんじゃないかって手応えだったdraugrは程なく床に沈み、結局俺様の後ろから出てこなかったIngmarの目的はとりあえず達成ってことになった。 んー、まぁ、その、ほら、よかったじゃん。 これで家に帰れるだろ?







By the gods, that was a good fight! Did you see me? I was magnificent! With the draugr dead, I am truly a man. I've got to get back to the Skaal Village and tell my brothers the good news. If you're ever in the village, come to my house and I shall greet you as a brother. Oh, and Lenne...I trust you'll keep this between the two of us. I wish I could offer some kind of reward, but I have so little. I know -- I shall leave the draugr's treasure be. It is yours, my friend. Take all you like!

いやぁ素晴らしい戦いだったな! 俺の戦いぶりを見たかい? ホレボレしただろう! draugrも死んだことだし、これで俺も晴れて一人前の男というわけだ! さっそくSkaalの村へ戻って兄弟たちにこの良き知らせを届けねば! もし近くに来ることがあったら、ぜひ俺の家にも立ち寄ってくれ。 兄弟の一員として迎え入れよう。 あぁ、それとLenne、今回の事は俺とオマエの間の秘密ってことでヨロシクな。 何か礼として渡したいのだが今は何も持ってないし・・・。 そうだ、ここにあるdraugrの宝はどうだ? 俺は一切手を出さないから、Lenneが好きなものをいくらでも持って帰ってくれ。





いや、元々お前の物でも無いじゃん(笑)。 とは思ったが、ぶっとい身体を揺すってオオヨロコビしている様子に水を差すのもなんだろう。 Skaalの村にツテができたのは俺様にとっても喜ばしいことだし。

それでも一応Ingmarが見ているので、ちょこっと奥の方を覗くだけ覗いてみる。 何かあるんかなぁ、めぼしい物・・・。



うわぁ、生Stalhrim・・・・もちろん死体在中。 結局宝らしき物はこの死体の漬け物と、わずかばかりの副葬品だった。 もう何日かは北を探索する予定なんだから、こんな荷物が重くなるだけのお宝なんてゴメンだ。 それに、フフフ、俺様にはさらに目指す場所もあるのだ。 こんな気色の悪い死体石から作れるのより全っ然ステキなアイテムを手に入れに行くつもりなのだ。

肩すかしに終わったValbrandr探検に早々に見切りを付けた俺様は、まっすぐSkaal村へ戻るIngmarとはとりあえず別れ、さらに北を目指すことにした。





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